税理士・会計事務所のホームページは、事業者や個人が「自分の業種・規模・相談に対応しているか」「顧問料に何が含まれるか」「誰が担当し、どの方法で資料を共有するか」を確認する場所です。業務名と料金表だけでなく、対象顧客、契約範囲、相談から開始までの流れを具体化します。
税務情報は、対象年度、適用時期、届出、個別事情で結論が変わります。また、税理士の広告には日本税理士会連合会や所属税理士会の規則等が関係します。節税や税務調査の結果を一律に期待させず、公式情報と税理士による確認を公開・更新工程へ組み込みます。
法人・個人・相談目的の入口を分ける
法人顧問、個人事業、確定申告、相続、創業、顧問変更では、必要な情報と緊急度が異なります。トップページから対象者別の入口を分け、現在受け付ける地域、業種、売上規模、会計ソフト、面談方法などを具体的に示します。
「あらゆる業種に対応」と広く見せるより、現在の人員と経験で対応できる顧客像を示す方が、相談者は自分に合うか判断できます。スポット相談のみ、顧問契約が前提、繁忙期は新規受付を制限するなどの条件も更新します。
対応業務と契約範囲を明確にする
顧問・記帳・決算申告
税務顧問、記帳代行・記帳確認、月次面談、決算・申告、消費税、給与・年末調整など、事務所が提供する業務を分けます。顧問料に含む作業、依頼者が行う作業、資料提出期限、面談回数を説明します。
相続・事業承継・創業などの個別業務
相続税申告、贈与、事業承継、創業支援、資金調達支援などは、相談対象、税理士が行う範囲、他士業や金融機関と連携する範囲を示します。登記、法務、社会保険など、税理士だけで完結しない業務を一括して自ら行うように見せません。
対象顧客・対応地域・会計ソフト
法人・個人、業種、売上規模、地域、訪問・オンライン、対応会計ソフト、資料形式を掲載します。「クラウド対応」だけでなく、どのサービスを使い、誰が入力し、確認頻度がどうなるかを説明すると契約後の認識違いを減らせます。
料金は基本業務・追加業務・実費を分ける
月額顧問料に含まれる範囲
月額顧問料へ、面談、記帳、チャット・電話相談、試算表、税務届出などの何が含まれるかを示します。訪問回数、仕訳数、売上規模、部門数、拠点数で変わる場合は、料金帯の前提を明記します。
決算・申告・年末調整などの追加料金
決算・法人税申告、消費税申告、年末調整、法定調書、償却資産、給与計算、税務調査対応などが別料金なら、発生時期と見積もり方法を示します。月額の安さだけを強調し、年に一度の費用を見えにくくしないことが大切です。
契約期間・解約・資料返却
契約期間、自動更新、解約予告、引継ぎ、データ・原本の返却、会計ソフトの契約名義を説明します。初回相談無料には、対象、時間、回数、相談方法を添え、問い合わせだけで顧問契約が成立するように見せません。
税理士・事務所の登録と担当体制を示す
税理士名・所属税理士会・所在地
正式な事務所名、税理士名、所属税理士会、所在地、電話、営業時間を掲載し、日本税理士会連合会の税理士情報検索サイトで確認できる情報と照合します。複数拠点や税理士法人では、誰がどの拠点・業務を担当するかを区別します。
税理士とスタッフの役割
スタッフ紹介では、税理士資格を持つ人と持たない人を誤認させない表記にします。担当窓口がスタッフでも、税務判断や申告確認に税理士がどう関与するかを説明すると、相談者が体制を理解しやすくなります。
経歴・実績・得意分野
経歴、業種経験、講演、執筆、資格、実績件数は、根拠と時点を確認します。「専門」「第一人者」「地域No.1」などの表示は、選定主体、対象、期間、業務広告上の扱いを確認し、単なる自己評価で優位性を示さないようにします。
業務広告で節税・結果を保証しない
日本税理士会連合会の事務所管理資料は、税理士の広告は原則自由としつつ、事実に基づかない広告、品位や信用を損なうおそれのある広告、虚偽・誇大など利用者の判断を誤らせる広告への注意を示しています。所属税理士会の規則等も含めて確認します。
節税額、還付、融資、補助金、税務調査の結果、顧問先数、ランキング、顧客の声を使う場合は、条件、期間、母数、個別差、事務所が実際に行った範囲を確認します。「税務調査に必ず来ない」「必ず融資が通る」などの保証表現は避けます。
検索広告、SNS、動画、外部紹介サイトも同じ管理対象です。広告会社へ委託しても、事務所が内容を確認し、誤りを修正・停止できる権限を持ちます。
問い合わせと機密資料の提出を分ける
最初のフォームでは概要だけを受け付ける
相談分野、法人・個人、業種、所在地の範囲、希望する面談方法、連絡先など、初期判断に必要な項目へ絞ります。一般フォームへマイナンバー、申告書、決算書、通帳、身分証、相続人情報を直接添付させないでください。
契約・本人確認後に安全な共有方法を案内する
資料が必要になったら、本人確認と受任範囲を確認した後、アクセス制御された共有サービス等を案内します。国税庁はマイナンバーを含む資料のメール送受信について、必要かつ適切な安全管理措置がある場合との考え方を示しており、無条件に通常メールでよいという意味ではありません。
個人情報保護委員会も、不正アクセス対策、端末保存時の暗号化やパスワード、迅速な連絡体制などを安全管理措置の例として案内しています。SSLだけでなく、個人別アカウント、多要素認証、最小権限、退職時の停止、保存期限を決めます。基礎はSSL・セキュリティで確認できます。
顧客向け連絡と新規相談を分ける
既存顧客の資料提出、期限連絡、承認と、新規相談フォームは分けます。顧客専用の仕組みを用意しても、公開フォームへ機密資料を送れる入口が残っていないか点検します。機能一般は問い合わせ・相談機能へ分けます。
税務記事は対象年度・根拠・確認者を管理する
税務記事には、対象年度、施行日・適用日、対象者、経過措置、国税・地方税の違いを示します。国税庁、財務省、自治体などの一次情報を基準にし、検索上位の記事だけで結論を作りません。
ページごとに確認日と税理士確認者を記録し、制度改正時は定期更新日を待たず見直します。「2026年版」のような年号だけを変え、本文が古いままになる運用は避けます。SEO一般はホームページ作成時のSEOへ分けてください。
税務以外の法務、登記、労務が関係する記事では、他士業の担当範囲と連携方法を正確に示します。監修名義を載せる場合は、実際の確認範囲、確認日、在籍を管理します。
制作会社・制作者と公開後の運用を決める
税理士サイトの制作実績があっても、税務判断や広告表現が自動的に保証されるわけではありません。税理士が確認しやすい原稿、根拠、更新日を管理でき、機密資料を一般フォームから分離できる依頼先を選びます。
- 対象顧客、業務範囲、顧問料の含有・追加項目を整理できるか
- 税理士名、所属、担当体制を正式情報と照合できるか
- 業務広告と税務記事を税理士が確認する工程があるか
- マイナンバー・申告書等を一般フォームから分離できるか
- 制度改正、料金、スタッフ変更を事務所側で更新できるか
四半期または半年ごとに、料金、対応業務、税理士・スタッフ、フォーム、権限、外部広告、税務記事を確認します。公開後の担当分担はホームページの保守・更新で整理できます。
他の専門サービスも含む構成例は、事業分野別のホームページ作成で比較できます。
よくある質問
- 税理士の顧問料は月額だけ載せれば十分ですか?
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月額に含む面談、記帳、相談、試算表等と、決算申告、消費税、年末調整、給与、税務調査などの追加料金を分けて示します。売上や仕訳数で変わる場合は前提と見積もり方法も必要です。
- 節税実績や融資実績は掲載できますか?
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数値の根拠、対象期間、母数、事務所の関与、個別差、業務広告の現行ルールを確認します。同じ結果を保証する印象や、条件の異なる顧客へ一律に当てはまる表現は避けてください。
- 問い合わせフォームで決算書やマイナンバーを送ってもらえますか?
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新規相談では概要だけを受け付け、機密資料は本人確認と受任範囲の確認後、安全な方法で受け取るのが基本です。保存先、閲覧権限、暗号化、削除、事故時の連絡体制を整えます。
まとめ
税理士事務所のホームページでは、対象顧客、顧問・記帳・申告等の範囲、料金に含む業務と追加料金、税理士の登録・担当体制を明確にします。節税や税務調査の結果を保証せず、業務広告と税務記事を現行の一次情報で確認してください。新規相談と顧客向け資料提出を分け、マイナンバーや申告書を安全に扱える運用まで整えることが重要です。